Technical BBS
[記事リスト] [新着記事] [ワード検索] [過去ログ] [管理用]

タイトル 耐久レースで一番重要なのは!
投稿日: 2006/04/20(Thu) 12:21
投稿者Mr,全噴

bassyさん、こんにちは。
早々の書き込みのご返事を頂いて嬉しいです(^^)

エンジンを3機も壊しているそうで、そういう熱いお方
は大好きですヨ♪

お近くにお住まいならご来店して頂き、いろいろアドバ
イスをしたい所ですが…そうも行かないならここで少し
書き込みます。

耐久で一番重要なのはエンジンにいかに無理をさせない
で回し続けるか!!です。
人間で言うと「フルマラソン」の42.195kmを走るよう
なもんです。
この距離を短距離走みたく全開で走り続けたら当然直ぐ
にバテて足が動かなくなっちゃいますよね!
ペース配分を考えてハーフで走る区間、全開で走る区間
をちゃんと決めてマラソン選手は走っています。
エンジンも同じで耐久の場合は、ストレート区間やスリ
ップに入った時はハーフにしたり、コーナーからの立ち
上がりで車速が乗るまでは全開であったり、回転レブを
6,500rpmにしたり…
ただ闇雲にアクセルを踏んでいてはいつかエンジンはバ
テますヨ!

走り方についての話しはこれぐらいで次は車両のセット
について少し…
マラソンは水分を補給して体を冷やしたりしますよね。
同じようにエンジンも冷やさないといけません。
いくら水温が安定していてもエンジンルーム内の温度や
吸入空気温度、ガソリン温度も冷やす必要があるんで
す。マラソンで補給する水が熱いと飲んでも体に掛けて
も冷えないでしょ!!
エンジンルームや吸気温度を低くするのは「ツインファ
ンリレー、スイッチ付き」が効果があります。スイッチ
をONにする事でファンを常に回して、ラジエターが冷
えた後はエンジンルームに外気の冷えた空気を送り込み
ます。
NA型なら左リトラのライトを外してリトラのヒューズ
を抜きリトラモーターの赤いつまみを回してリトラを持
ち上げて地面と平行より気持ち持ち上げる角度にすると
エンジンルーム内に結構空気が入るようになります。
空気を入れるばかりでは無く抜く事も考えるとボンネッ
トアダプターも有効ですネ!

ガソリンも温度は50度は超えてしまうのでガソリンク
ーラーを付けて燃料冷却をした方が良いです。AT用ク
ーラーがホース径が同じなので代用でき、価格も3万円
位出せば結構良いのが買えます。

次にエンジンのメンテナンスについて…
耐久レースの場合、常に高温の状態が続きますのでエン
ジンも高温でベストの状態にするのが良いです。出来る
だけフリクションを無くす方向でエンジン組み立てを行
った方が耐久には効果大ですヨ。
レースによってはレギュレーションで改造出来ない場合
も有りますが参考までにある程度書き込みます。
ピストンは高温になると熱膨張します。ノーマルのピス
トンクリアランスは0.04mmですので0.06〜0.08mmに
クリアランスを広げてピストンがシリンダーにかじらな
いようにします。
ピストン&コンロッドは0.1g以内までバランスを取りま
す。
クランクは曲がり修正&バランス取り、予算が許せばプ
ーリー+フライホイールが付いた状態でのダイナミック
バランスがベストです。
オイルポンプはバラした時にはまだ使えそうでも必ず交
換。
メタルはファミリアGTAe用が強いので使用し、クリ
アランスは0.08mmにします。
ヘッドガスケットをノーマルより0.2mm厚くして圧縮比
を下げ、ノッキングが出ない程度まで点火時期を進めま
す。この方がエンジンには無理が掛からず吹け上がりが
良くなるんです。
最後に是非お奨めしたいのがピストンにアキュールコー
トを施す事です。
以前HPにも書き込みましたが、F−1のB○Rホンダ
が採用している加工でモリブデンコートと見た目は同じ
なのですが加工方法が全く違い、フリクションが減り耐
久性も格段に上がる加工です。
料金もモリブデンと差ほど変わらないのでお奨めです。

まあ、長々と書き込んでしまいましたがこれはメカドッ
クのノウハウのほんの一部で、まだまだやれる事は沢山
ありますがこの辺で…(^^;
これを参考に楽しいエンジンを作って、レースもエンジ
ョイして下さい。


- 関連一覧ツリー (● をクリックするとツリー全体を一括表示します)

- 返信フォーム (この記事に返信する場合は下記フォームから投稿して下さい)
おなまえ
Eメール
タイトル
メッセージ   手動改行 強制改行 図表モード
参照先
暗証キー (英数字で8文字以内)
投稿キー (投稿時 投稿キー を入力してください)
  プレビュー

- 以下のフォームから自分の投稿記事を修正・削除することができます -
処理 記事No 暗証キー