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| 最近、Diaryに載せた「アキュール・コート」について興味のある方が多いようで問い合わせが続いています。 この「アキュール・コート」はまだテスト段階なので商品ラインナップはしていませんが今の所非常に良い感じです。
ちょっとここで「アキュール・コートとは何なのか?」 説明してみようと思います。長くなるので興味の無い方は飽きると思いますが・・・(^^;;
「クロモリコート」「テフロンコート」「チタンコート」「アルマイト」など、様々なコーティングがありますがどれを使っても余り効果は体感出来ませんでした。加工価格も安くないし・・・
ある筋からこの「アキュール・コート」を薦められた時にも最初は半信半疑で処理方法が違うだけで同じだろう?と思っていました。 しかし、このコートをF−1で有名なB○R ホ○ダが3年前採用してからエンジントラブルが無くなった。らしい・・・ 確かにその当時エンジントラブルが続いてリタイヤしていた記憶があります。その翌年はエンジントラブルは無くなってギヤボックス等の補機類の問題は出た物のエンジンは大丈夫だったような気が・・・ これも聞いた話しですが、ホ○ダが著作権を買うのに○億積んだとか!でもこの加工屋は売らなかったらしいです。
まあ、話しだけでは僕も信用しない方なのでその話しを聞いた時は「そうなんだ」と気に止める程度でした。 その後、実際に試して見て驚きの結果を体感しようとはこの時には思ってもいませんでした。
そのきっかけは去年の4月にフリーダムのセッティング依頼のエンジンがブローした事から始まります。 お客様の車両は亀有の有名なSHOPさんでチューンしてあったエンジンなんですが4,000rpm、5,000rpmと順調にセッティングが進んで行きました。4速全開セッティングを始めて、この時の油温は130度、オイルクーラーの容量不足で上がり気味でした。セッティングをしている最中にエンジン音が変になり回転も重たくなったので「これはヤバイ」と判断し、工場に戻ってお客様と相談してエンジンをバラしたら・・・ピストンを冷やす為のオイルジェットが埋めてあり、ピストンが熱膨張し過ぎてシリンダーにカジってしまっていました。ピストンはTODAの鍛造85Øだったし、筑波2000のタイムアタックをされている方なのでこれ以上 ボアを広げたくないのもあり、ブロックを交換して新品の同じピストンを使う事にしました。しかし、ただ同じように組んでも面白くない!そこで相談して「アキュール・コート」を試して見る事になりました。 加工から上がって来てまず驚いたのが、コーティングしてある部分を爪でひっ掻いても落ちない!! モリブデン・コートなんかは直ぐに取れてしまうので触らないように気を付けないといけないのですが、触ろうがウエスで拭こうがブレーキクリーナーを掻けても落ちません。 これにはビックリ!何で落ちないのか聞いたら、コート剤を塗った後に250度で焼き入れを行っているので喰い付きが良いらしい。な〜るほど(*o*)
ピストンクリアランスはブロックやピストンの材質により数値を決めるのですが、このコートにより熱膨張率も変わると思うのですが、全くデータがないのでこのコートを行ったシビックB16Aのデータを参考に0.04mmでクリアランス指定をしてボーリングしました。 「高回転も回したい」というご希望だったのでクランクの延長加工もして置きました。これで回転レブが7,500rpmまでだったのが8,500rpm回してもOKになります。
ブロックとクランクが上がって来て組込み、ヘッドはバラさなかったので乗っけるだけでしたから組込み作業は楽でした。初期慣らしを1日行い、一旦お客様に納車して慣らしを1,000km行ってもらい再度入庫。本セッティングに入りました。特にセッティングが変わるような事はしていないので低回転から空燃費計を見ながら確認走行して行きました。
しかし、直ぐに違いが判りました。低回転のレスポンスが良くなっていて、回転を維持しようと思っても吹け上がってしまう!このエンジンには300度のカムと4連が入っているので4,500rpm以下は重いハズ・・・なのですが、3,000rpm辺りから吹け上がります。バルタイもIN100度、EX105度なので低回転よりにはしていなかったんですが! 「回したらどうなるんだろう♪」という気持ちを抑えつつセッティングを確認しながら進めて行き、いよいよ全開。 燃料が薄くても壊れないようにまず2速全開で走りましたが予想もしなかったホイールスピンが・・・!! 「オイオイ、これはターボじゃないだろ(^^;」 最初は予期していなかったのでビビリましたがホイールスピンしないようにアクセルを加減しつつセッティングして行きました。問題の4速全開走行を3本して温度確認。 水温は100度でOK、油温は110度でOK・・・えっ!110度??前の時より20度も下がってる事に驚き!! 水温計と見間違えているんじゃないか?と見直したくらいビックリしました。 この時は7月で、通常4速全開を立て続けに3本行うと大体水温110度、油温120度まで上がるんです。(今の寒い時期はここまであがりません)
あの時の話しは本当だったんだ!と実感したし、B○Rが使うだけの事はあるな!と思いました。 これがきっかけでメカドックではこの「アキュール・コート」を使うようになったんです。 今までにこのNA8、NB8、BG8の3機に使いましたが、トラブルもなく凄く良い感じでエンジンは回ってくれています。
このコーティングはメカドックだけではなく、他のSHOPさんでもやっている所もあり、皆さんもデータ取りの最中だと思いますが使ってみた感想は「良い」と評価しているみたいです。
やっぱり長い書き込みになってしまいましたが、最後まで読んで頂きありがとうございます。
興味の無い方も居るとは思いますが最後まで読んで頂いた方はエンジンに興味があると思うし僕見たく半信半疑の方も多いと思います。そこで加工料金は今の所テスト価格で通常¥6,800/個(税抜き)で承っていますが、メールでのお問い合わせご注文頂いた方には¥5,500/個(税抜き)にて加工致します。
エンジンOHを考えている方やSHOPの方も是非検討して見て下さい。 |